先日、成年後見を担当していた高齢者がお亡くなりになりました。ここで疑問なのが、成年後見は本人が死亡した時点で終了なので、本来はお葬式等の手配はできません。しかし、事実上必要だということで、数年前から死後事務が可能になっています。しかし、この手続きが「お葬式や各種支払いの請求書が揃って、金額が確定」してからでないとできないのです。
あれ? おかしくない?いやいや、この手続きをしないと本来は死後事務そのものをやってはいけないんですよね? うーん、まだまだ整備が必要な制度ですね(汗)。
今回は、お寺さんが無縁仏として受け入れてくれるということで、ご遺骨の問題も発生しませんでした。
ただ、せつないのは、成年後見人がつく高齢者は独居が多く、親族から縁を切られている人が少なくない、ということです。
今回の高齢者もそうで、息子さんと連絡は取れましたが、最低限のやりとりのみにしたい。一切の受け取りはしたくない、ということでした。
私から見れば、関わった人にはありがとう、ありがとうと繰り返す気のいいおじいちゃんだったのですが、おそらく、若い頃はいろいろ親族に対してやらかしてしまっていたのでしょう。
いつごろ人生の転機があったのかはわかりませんけれど、ご親族の皆様にはハガキにて受け入れてくれたお寺の情報と、最後までありがとうを言ってくれたことをお伝えしたいと思います。
皆様、やはり人と人とのつながりは大事です。今回亡くなったおじいちゃんは、この春か外出も可能ということでしたが、残念ながら私1人では連れ出してあげることができませんでした。
ご親族の方がいらっしゃれば可能だったのではないかなあ、と思います。やはり身内のつながりは大事にしたいものだと、あらためて思いました。