オフィスソフトでCtrl+Sなどの操作をする人は多いと思います。これは保存ですね。Ctrl+Aなら全選択、Ctrl+Cでコピー、Ctrl+Xで切り取り、Ctrl+Vで貼り付けですね。Windowsで有名なショートカットキーです。これらを覚えるだけでオフィスソフトの操作の速度はあがります。
それではCADではどれだけのショートカットを使っていますか? というと使っていない人が意外と多いです。かなり大きな会社でもあまり使っていないことを見てびっくりしたことがあります。
なお、上記の標準的なショートカットキーはWindows動作のCADソフトであれば動作することが多いのでお試しあれ。
まずはヘルプからショートカットを検索してみましょう。特に高機能なCADではコマンドが覚えきれないほど多彩であって、ショートカットキーをそんなに用意するのは大変なのでショートカットキーは初期設定ではあまり数が用意されていないことも多いです。
それでも、用意されている分だけでも早くなることは早くなるのですが…。業務によってはマイナーなコマンドを多用することもあります。メニューから選択していくのが煩わしいことも多いので困りますね。それでは足りない、と思うことも多いでしょう。どうすればよいのでしょうか。
「ショートカットが用意されていないなら、自分で作ればいいじゃない」
そのとおり! ショートカットキーをユーザーが設定できることも多いのです。私はCATIAを使っていた時期はよく使うコマンドにショートカットキーを設定して使っていました。
CADの多くは設定メニューなどからショートカットキーを設定できるので、そこから目的のコマンドと、それに割り当てるショートカットキーを入力します。ただし、すでに設定されているものだと当然拒否されると思いますので、注意です。
ショートカットキーをうまく設定できればメニューの階層の奥深くにあって選択するのが大変なコマンドも一瞬で起動できます。これで作業がはかどりますね!
私の記憶では、CATIAではワークベンチを切り替えることなく深い階層のコマンドを実行できたと思いますので、とても有効な方法です。
なお、ショートカットキーも覚えなくてはいけないので、どこかにリストして印刷しておくと使いやすいと思います。また、そのときのショートカットの設定のしかたですがたとえばctrl+shift+AとかF1+Aのようにして普通と違う組み合わせで設定すると覚えやすく、また間違えにくいと思います。
また、使うキーはできればコマンドの頭文字と同じにするとさらにわかりやすいですね。ここでややこしいのが、システムによっては同じコマンド名でサーフェスモデリング時とソリッドモデリング時などで機能が違う場合があります。この場合、それぞれ実はコマンドが別の場合があるので注意が必要です。
あと、作業中は右手はマウスに置かれているので、左手だけで操作できるキーをショートカットに設定しましょう。Windowsの標準ショートカットも左手だけで操作できるものばかりなのは、やはり作業性向上のため、ということです。具体的にはF4やスペースより左のキーを設定しておけば問題ないでしょう。
さあ、ショートカットを設定して素早いコマンド選択をしましょう!
※ちょっとだけ裏技 テキストは偉大なり!
なお、多くのシステムではキーボードからコマンドを入力できます。その場合はコマンドは文字列です。
つまり、文字列をコピーして貼り付けることができます。そこでよく使うコマンドをリスト化し、テキストやExcel形式などで保存しておき、そこからコピー、ペーストして使うことが考えられます。
長いコマンドは覚えづらいですし、自分専用のメモとしても活用できますので、オススメです。なお、ある程度このメモが完成したと思ったらPDF等にして、そこからコピーするようにしましょう。テキスト形式などだと、うっかりして文字列を書き換えたり、消去してしまう可能性があるからです。
例(右側にコマンド文字列を書き、これをコピーして使う)
オブジェクトのコピー ctrl+C
オブジェクトのペースト ctrl+V
オブジェクト全選択 ctrl+A
この文字列方式をさらに高速にしたい場合、ソフトウエアのインストールが許可されている職場などではクリップボード(PC等はでコピーした内容を保存する場所のことをいいます)を拡張するクリップボードユーティリティを使うと、複数のコマンド文字列を簡単に選択して貼り付けできたりするので、調べてみるとよいでしょう。