マウスやノートPCなどで使われているタッチパッド、スマホなどのタッチパネルをポインティングデバイスといいます。このマウスの仲間にトラックボールがあります。
トラックボールを使っている人は多くないので、あまり見たことがないかもしれませんね。マウスはもともと底面にボールがあって、マウスを動かすとそのボールが転がることによって動きを検出していました。このトラックボールを表に出して、指で転がすのがトラックボールです。
トラックボールも将来は実際のボールを転がすのではなく、球状の振動機能付きタッチパネルに触れて転がす動作をするだけになる可能性があるのですが、それは今は置いておきましょう。
主なポインティングデバイスの違いを、あくまでも加藤主観ですが表にしてみました。数値はあくまでも比較しての評価であって、絶対的なものではありません。3が高く、1が低い評価となります。なお、タッチパネルは指で操作する場合の評価で、タッチペンなどを使うと正確性は上がります。ただし、画面と同じだけの操作スペースが必要なため、狭い場所での評価は低くなっています。
マウスはデバイスの設置場所に加えてマウスパッド等の上を滑らせるスペースも必要なことから狭い場所での評価は特に低くなっています。広い場所で考えればこれは弱点になりません。
マウス | トラックボール | タッチパネル | タッチパッド | |
正確性 | 2 | 3 | 1 | 1 |
高速性 | 3 | 2 | 3 | 2 |
狭い場所 | 1 | 2 | 2 | 3 |
さて、トラックボールの比較相手は同じ外部設置のデバイスであり一番普及しているマウスとなります。
トラックボールのよいところはマウスに比べて狭い場所でも設置、利用が可能なところです。また、特に繊細な操作が得意ですが、マウスに比べると高速での操作は苦手となります。
トラックボールの正確性や操作感覚はボールの直径が大きいほど有利になります。その意味ではマウスの親指位置にボールがあるよりも、人差し指、中指の位置にボールがある方がよいでしょう。そうすれば、指の中でもっとも耐久性の高い親指にクリックという負荷の高い作業を割り当てることも可能です。
また、トラックボールのよいところをもう一つ挙げると、画面キャプチャー等で微妙な角度調整をしたいときなど、ボールから指を話すとそこでキッチリ画面を固定できることです。マウスなどではデバイスやボタンから指を離すときなどに微妙な動きがはいってしまうことがあります。
今回、私は開業時の書斎机が狭いことからトラックボールを選択しました。このようにトラックボールは狭い場所では特に有利であることを知っておくと役に立つことがあるかもしれません。
トラックボールには親指ボール派と人差し指、中指ボール派の大きな派閥がありますが、先に述べたボールの大きさと操作感覚の関係なども考慮に入れた上で、好みで選択してよいでしょう。
トラックボールは比較的ニッチな商品です。そのためマウスのようには一定レベルの品質が保たれていない場合があります。そのため、購入するときはメーカーを信用するのではなく、レビュー等を確認することをオススメします。比較的間違いがないのはケンジントンだったと記憶しておりますが、お値段や機能のことも考えると、最近ではエレコムの評判もよいようです。
仕事で使うのであればマウスもトラックボールも実際に店頭のサンプルを触ったり、パッケージを確認したりして形状やボタンの配置が自分の操作感覚に合っているかを見て選びましょう。